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“理想の家”とは?
家庭と仕事を楽しく両立できる家って?ママたちに存分に語っていただきます!
※ワーキングマザー:家事・育児と仕事を両立させている母親。
座談会メンバー
- 松永 恵子さん
家族構成:ママ・パパ・娘(幼稚園年中) 住まい:戸建て 職業:看護師
- 堂 友理さん
家族構成:ママ・パパ・娘(3ヶ月) 住まい:マンション 職業:病院の心理士(育休中)
- 清水 祐子さん
家族構成:ママ・パパ・息子(1歳8ヶ月) 住まい:戸建て(元店舗の民家・リフォーム検討中) 職業:元英語講師(休職中)
- 柚木 千晶さん
家族構成:ママ・パパ・娘(幼稚園年中) 住まい:マンション 職業:求職活動予定
- 米村 咲里さん
家族構成:ママ・パパ・娘(1歳9ヶ月)・息子(4ヶ月) 住まい:マンション 職業:一般事務(育休中)
- 里村 宗悟
あかりホーム大阪支店の支店長
一級建築士・宅地建物取引士
自身も小・中・高の3人娘を一人で子育てしながら家事をこなしています。 子育て経験を踏まえ合理的・効率的な家造りに取り組んでいます。
INDEX
Chapter 1仕事との両立を叶える家づくり。
重要課題はキッチン?
- 里村
- みなさん、仕事と家庭との両立という視点から重視する、家づくりのポイントってどこですか?
- 米村さん
- やっぱりキッチンですね。例えば、今は壁付キッチンなのですが、ベビーゲートを付けにくいんですよ。もし、これが対面キッチンなら、側面にベビーゲートを付けられ、いちいち子どもを叱らなくてもいいんだろうなぁ、って。自分というよりも、子どもが癇癪をおこしちゃうのが可哀想だなって思います。
- 堂さん
- わかります! 私も対面キッチンがいいな。私の場合、キッチンと言うよりもリビング空間重視という意味で、子どもを見ながら家事ができる、というのが理想です。できれば、広いリビングがいいなぁ。
- 松永さん
- 私は「リビング学習」をしてほしいので、キッチン前にカウンターをつけて、そこで勉強してくれるようになれば、家事をしながら見守れるので、いいですね。
- 里村
- リビングの中に、ファミリーカウンターを作る、という方法もありますね。
- 柚木さん
- 小さいうちは、目の前で遊んでくれるのがいいですね。ただ、パソコンは子どもが触れないよう、配線もむき出しにならない、開閉式のパパ専用収納スペースとかがあればいいな。
Chapter 2家事比重の高い洗濯問題。
さぁ、どうする?
- 里村
- 共働きだと、洗濯が大変だと思います。部屋干しなど、時間的にも外に干さないという人も増えていますよね。
- 米村さん
- 最近はゲリラ豪雨が増えているので、外干しだと勤務中だったら衝撃を受けるだろうな!と。保育園児2人分のタオル類がびちゃびちゃになってるかと思うとゾッとします。だから我が家では天井から吊るして収納できる、室内物干しを使って、絶対濡らしたくない洗濯物を干しています。
- 里村
- 今や、新築されるかたの必須アイテムですね。
- 清水さん
- 私は室内にあまりスペースがないので仕方なく外に干してます。たまに乾燥機も使ってるかな。でも、完全に乾ききらなかったり、シワになったり……。その商品、気になります(笑)
- 里村
- さきほど、広いリビングがいいというお話が出ましたが、そのリビングスペースを確保するために、洗面室などを2階に設定するという設計も増えていますが……。
- 松永さん
- 洗濯して干す、片付けるまでは最短距離の導線がいいですね。できるなら、収納まで一気にいきたい!
- 堂さん
- わかります。実家が3階建てなんですけど、導線が長くて大変です。
- 米村さん
- 夫が現場仕事なので、ドロドロで帰ってくるのですが、2階までドロドロにされたらイライラしちゃうだろうなぁ。子どもだってそうですよね。玄関から直接バスルームまで行って、きれいになってからリビングに入ってもらいたい! そういった点からも、やっぱり動線は、1階で完結してほしいですね。
- 里村
- やはり、効率重視の設計、ということがポイントですね。いかに作業を減らせるか?そういったところでは、洗濯物をたたむ→収納する、という動作が一番大変かもしれません。仕事をしていたら、時間が命ですから。
- 米村さん
- 家族共有のウォークインクローゼットが一つあると便利!
- 柚木さん
- 干していたハンガーのまま収納できたら最高ですよね。
- 里村
- 洗面室の近くにクローゼットがあると理想ですか?
- 一同
- ステキです!
Chapter 3プライオリティのナンバー1は
収納!?
- 里村
- 皆さんのお話をお伺いしていると、いかに効率よく作業するか、がポイントだということがわかってきました。では、それを叶えるために必要なものって、なんだと思いますか?
- 堂さん
- やっぱり収納ですね。今はとにかく収納が少なくて困っています。特に、洗面台まわりが少なくて。洗濯物を洗濯機に入れるまで溜める場所がないんです。丸見えになっちゃうし。
- 里村
- 洗面化粧台の下を、あえてオープンにし、そこにカゴを置くという方もいらっしゃいます。あの場所を、洗剤などの収納場所にしなくてもいいのかもしれません。
- 松永さん
- うちはタオルの置き場所がないんです。洗濯機の上に棚を置いているけれど、収納棚があればすっきりするのになぁ。洗面台だけじゃ足りないですね。洗濯機の上の空間を有効活用したいです。
- 米村さん
- タオルも下着も、パジャマもみーんな洗面室に入れたい!コストコの大きな洗剤とか買いだめしたものも収納できるところがほしいです。
- 清水さん
- キッチンパントリーとかもいいですよね。
- 堂さん
- キッチンが丸見えだと生活感が出てしまうから、来客時には隠したいです。キッチンを隠すのって、難しいですか?
- 里村
- 隠せますよ。ただ、何を隠して何を隠さないのか、という区分けが大事ですね。
- 米村さん
- キッチンといえば、ゴミ箱。かさばる上に、匂いが気になります。脱臭できるようなスペースもほしいです。
- 里村
- 上に食品、下にゴミ箱というパントリースタイルも増えていますね。あと、気になる臭いですが、実は当社が採用している「もみの木の家」は、そんな臭いを消臭する効果があり、パントリーやキッチンなど臭いのこもりやすいところに、積極的に採用しているんですよ。
- 一同
- いいなー!
- 里村
- あと、全部隠すと忙しくて忘れてしまうので(笑)だから、ただ収納があればいい、というわけではないんですよね。
- 柚木さん
- そうそう!ほんとに見えないところがヤバイんですよ。私も先日収納アドバイザーに来てもらい、全部出してみたら、同じものがいっぱい!恐怖の収納リバウンドでした。
- 里村
-
私は打ち合わせの時に収納のアドバイスもしているのですが、収納は、実は奥行きが大事なんです。いつも、置くものを聞き、それに合わせて設計しています。奥行きがありすぎると、どんどん奥に2段、3段と詰め込んで、柚木さんのようになってしまうという……苦笑
ぜひ、皆さんも「奥行き」をポイントに収納を考えてみると良いですよ。
Chapter 4もう家具は要らない?
モノは少なくシンプルライフが理想
- 里村
- 収納といえば、家具という選択肢もありますが、皆さんはどうですか?
- 柚木さん
- あまり家具を置きたくないですね。キッチンボード、テレビボードも備え付けがいいです。備え付けであれば、地震のときにも倒れてこないから安心です。
- 清水さん
- 備え付け、いいですね。地震を経験して、食器棚とか倒れてきて大変だったという話を聞いているから。
- 堂さん
- 収納はいっぱいほしいけど、家具をたくさん置くと掃除も大変だし。
- 松永さん
- 家自体がしっかり設計されていれば、モノは極力少なくする、シンプルに。それが、時短につながっていくのかな?
Chapter 5時短=効率化。
生まれた時間をどう使う?
- 里村
- いつもお客様には合理的な話だけでなく「どういう家族になっていきたいか」という夢をお聞きしています。最後に皆さんにお聞きしたいのですが、こうした効率化によって生まれた時間を、どう使いたいですか?
- 米村さん
- 平日仕事が終わってから寝るまで、起きてから出勤するまで……の時間が、本当に追い込まれます。それがなくなったら、“自分が自分でいられる”、つまり、ココロの余裕が生まれると思うんです。そうすれば、子どもに優しく接することができる。夫との喧嘩も減るかもしれません。
- 堂さん
- 私もココロの余裕、ですね。子どもと接する時間、夫と語り合える時間、将来は自分を研鑽できる時間にしたいです。
- 松永さん
- 今は、ママ!ママ!で自分の時間が持てません。でも、子どもはすぐに成長します。後悔のない子育てをしたいから、時間に余裕を持ちたいです。
- 柚木さん
- 子どもが生まれてから、理想通りにいかない自分に、イライラの毎日。自分にも、子どもにもストレスフリーな居場所をつくりたいな。
- 清水さん
- 私も、家族一緒にいられる時間、勉強を見てあげる時間、そして自分の趣味の時間、ですね。
- 里村
- なるほど。片付けが目的にならないように。なんのためにそれをしたいのか…ですね。とても勉強になりました。ありがとうございました!
- 今回のまとめ
- 実用的な収納
- 広いリビングで家事と子どもの見守りとが同時進行できる
- 耐震のためにも家具を持たない
- 時短プランとして ファミリークロークや洗濯→干す→片付ける短距離導線
- 編集後記
- 情報過多の近年では、昔に比べるとほったらかしの子育てが難しくなり、さらにママの忙しさが増してきたように思います。そんな中、ココロのゆとりを得るために必要な空間……それが、我が家なのだと感じました。
家族全員にとっての“ストレスフリーな家”。家づくりを担う私達にとって、この言葉に大きな重みを感じることができた座談会。これからも、精一杯一人でも多くの方のストレスを開放できるような家づくりのお手伝いをしていきたいと思います。